2012年1月1日

大阪時代(三四)

暴れながら、コイツ(チーフ)の手下が厨房にはあと二人いる。
つまり、厨房全員、モタモタしてたらヤラレルと踏んで、とにかく大声で必要以上に暴れた。
それが功を奏して、お客サンまでが止めに入ってくれた。何ンともいい時代だった。店長に理由を説明
して、とにかく新入りの小生は、一旦帰宅。チーフはお咎めなし。腹の虫は収まらないが仕方ない。
後で話そうと言うことだから家に帰っても仕方ないので、半分グレてる友達に電話して、
「梅田へ来いや、ビールでも奢るで」「オー景気エエなあ、行く行く」
それで会って話すと、その友は、「そらあサブ、チーフのガキは手下の二人連れて三人で来よるで。
お前キッチリ型とられるで」 「阿呆か、只の話し合いやんけ」「お前なあ世間なめとったら、エライ目に
合うで。ワシも行くやんけ!2対3や、どうっちゅ事ないやろ」
どんどこ話が大きくなってきた。

「二十四の瞳の木造校舎で唱歌を口ずさむ」


そこまで考えてもみなかったので、「ま、とにかく電話するわ」で、
チーフに「何処で待ってたらええんや?」と聞くと「え、まだ話する事あんのんか?イヤもうワシが
悪かったし。済まん、堪忍してくれや済まんスマン」てなあんばいで一件落着!
翌日、店に行くと、それは楽しい職場になってましたネ。しかもそのチーフの紹介で夜7時から深夜1時頃迄、北新地のクラブでボーイとして働けるようになった。

石倉三郎